さちこの部屋(183)
「Streeeeetch !!」〜その4〜
前回のブログで「伸張反射」を起こさないよう、気持ち良く伸び感を感じるところで伸ばすのが効果的だとお伝えしたが、実際にどのくらいの時間伸ばせば良いのか、について。
結論から言うと、1つのポーズにつき30秒。
筋肉の緊張がとけ、しっかり伸びるのに必要な時間だ。
が、意外と多い間違いが、きちんと伸びる姿勢を保持する前から30秒カウントしてしまうこと。
何度もお伝えしているように、正しいフォームがとれていないとターゲットの筋肉にしっかりとストレッチがかからない。
その正しいフォーム=ポーズがきちんと整う前から何となく30秒カウントしてしまうと、目的の半分くらいしか伸ばせていないことも。
なので、まずは正しいフォームがとれているか確認し、そのポーズが決まってからカウントを始めよう。
ちなみに、「じゃあ60秒伸ばしたら、さらに柔軟性が上がるの?」かというと、30秒だけ伸ばすのと大して効果は変わらないそうだ。
なので、基本的には30秒行ったら次の部位へ。
但し、1つの部位を集中的に伸ばしたい場合は、30秒伸ばして一旦休憩、これを3セット行うとよりしっかり伸びる。
いつも太腿の前側がパンパンに張って…とか、どうにも肩甲骨のあたりがガチガチで…みたいな場合はお試しを。
もう一つのポイント。
「呼吸」だ。
伸ばす際に「息を吐く」というのは実践されている方も多いと思うが、たまに息を止めて頑張っちゃってる方もお見かけする。
呼吸は誰しも1日に2万回は行っている。
しかも無意識に。
なのであまり呼吸の大事さを省みることなく、何となく息を吐きながら伸ばしていないだろうか。
人は体に力を入れる方が簡単で、意識的に力を抜くことの方が難しい。
だが深い呼吸を合わせて伸ばすことで余分な力が抜け、より筋肉に伸び感をしっかり感じられる。
息を止めてストレッチを行っていると、筋肉の緊張が抜けにくくなる上、血圧が上がってしまう。
まずはとにかく息を止めずに自然な呼吸を。
慣れてきたら「吐く」時間を長くするよう意識しよう。
すると副交感神経が優位に働き、自然と呼吸が深くなり、筋肉もよりリラックスするのだ。
リラクゼーションミュージックなどを聴きながら、そのゆったりとしたテンポに合わせて呼吸するのもお勧めだ。
普段から胸式呼吸で短く浅い呼吸をしていると、交感神経が優位になり緊張が抜けにくくなっている。
ご自分がリラックスできるお好きな音楽に合わせて、深く長い呼吸を意識してストレッチを。
今まで何となくやっていたストレッチ。
でもその効果を最大限に引き出すためにはいくつもポイントがある。
なので慣れるまでは種目を絞り、ご自分の「ここが辛い…」と思う部位を1つ2つくらいから始めてみては。
その辛かった部位がしっかりほぐれて気持ち良さを実感したら、「あー…ここもあそこも伸ばしたい!」と欲が出てくるはず。
お顔のお手入れをするのと同様に、筋肉のお手入れもしてあげよう。
筋肉が良い状態をキープできれば、毎日の暮らしの質が必ず上がるから。
まだ来週もストレッチに関わる小話が続く。
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