BTS(184)
フレア:一部の販売機・発券機で新札対応が遅れている理由は?
カブレ:新札対応のための経費が必要だからだろ。
サブレ:新札対応の経費はいくらぐらいなの?
セフレ:販売機や発券機をまるごと交換する場合は、新札対応の機械の購入に100~200万円程度。更に、交換のための工事費として20~50万円程度かかるみたいだよ。
チフレ:お札の場合、約20年ごとの更新だから、最大で250万円/20年で1年当たり12.5万円の経費になるということだよね。
フレア:最小でも120万円/20年だから1年当たり6万円だね。
テブレ:この際だから、キャッシュレス決済に変えてしまえばいいのにな。
セフレ:キャッシュレス決済もいろいろ経費がかかるからね。あと使い勝手の問題もあるので小規模事業者にとっては、なかなか導入に踏み切れない場合が多いみたいだよ。
テブレ:キャッシュレス決済はどの部分で経費が必要なんだ?
セフレ:導入に当たってキャッシュレス決済サービス会社から購入する端末代金。キャンペーン期間中であれば0円で購入できる場合もあるけどね。
チフレ:他には?
セフレ:決済手数料はキャッシュレス決済サービス会社及び提携カード会社等によって異なるけど、1決済当たり1.98%~3.24%が相場みたいだよ。あと、キャッシュレス決済サービス会社によっては月額運営費、振込手数料などの手数料を取る会社もあるみたいだよ。
サブレ:1決済当たりということは、¥1.000円の決済の場合、19.8円~32.4円の手数料が取られるということだよね。
テブレ:じゃ、年間1.000万円の売り上げがあった場合、約20万~32万円分が手数料としてキャッシュレス決済サービス会社の儲けになるんだな。
チフレ:多分、違うよ。キャッシュレス決済サービス会社とそれぞれのカード会社等の間で提携があって、約6~10万円分の手数料をそれぞれの取決めに応じて比率で分け合ってるハズだよ。
セフレ:そうだね。そうしないとカード会社の儲けが出ないからね。でも、カード会社もキャッシュレス決済サービス会社に採用してもらわないといけないので、儲け率を30%程度に抑えていると思うよ。
カブレ:それを考慮すると、20年に1回機械の交換をした方が割安感があるよな。
フレア:だね。機械交換は、年約6万~12.5万の必要経費だったけど、キャッシュレス決済導入の場合は年約20万~32万円の手数料経費だからね。
セフレ:それも、売上によるよ。年間売り上げが200万円程度の場合は、年約4万~7万円程度だからね。
チフレ:キャッシュレス決済サービスはカード以外も対応してるの?
セフレ:キャッシュレス決済サービス会社にもよるけど、クレジットカード、電子マネー、ペイペイなどのQRコード決済の他に、海外のQRコードに対応しているものもあるよ。
チフレ:使い勝手の問題って何があるの?
セフレ:まずは決済対応できる種類の豊富さがあるよ。70種類くらい対応できる機種もあれば国内限定で20種類程度の機種もあるからね。
チフレ:幅広く対応してる方がいいよね。その分、運営費用も高いと思うけど。
セフレ:他には、クレジットカードのタッチ決済ができるとか、各種ポイント(D、P、R、V、W)が貯まるとか、レシートの出力ができるとか、端末単体での持ち運びができるとか、会計管理アプリとの連携ができるとか運用面での使い勝手は、どういう顧客を対象に、どういう場面で使用するかをよく検討しないといけないよ。
テブレ:なるほどな。キャッシュレス決済サービスの導入に当たっては検討することが結構あるんだな。
セフレ:自分で決めないで、どういう場面を想定しているのか、どういう問題点があるのか、専門のコンサル会社に相談して、どのキャッシュレス決済サービス会社を選ぶか慎重に考えた方がいいね。
サブレ:導入しているお店も多いんでしょ?
セフレ:そうだね。約15年前の2010年と比較すると、2010年時点では現金85%・キャッシュレス決済15%で圧倒的に現金決済のお店が多かったけど、2024年になると現金65%・キャッシュレス決済35%でキャッシュレス決済が2倍以上の伸びになっているんだよ。
フレア:キャッシュレス決済を導入するメリットは?
セフレ:まずは現金の手渡しが無いため会計ミスが無くなることが一番のメリット。他にも、お客さんの待ち時間が減少する。レジスタッフの負担が減る。多様なキャッシュレス決済に対応できる。会計ソフトと連動することで自動で売上管理ができるなどだよ。
サブレ:販売機・発券機の話題にもどるけど、機械本体を交換する以外の手段は無いの?
セフレ:販売機・発券機の機種にもよるけど、お札を読み取る部分のユニット交換で対応できる機械もあるみたいだし、全国展開しているコンビニや自動販売機などではオンライン経由でのソフトウェアの一斉更新ができるケースもあるみたいだよ。
カブレ:そういう大手企業は日頃から十分なバックアップ体制が整っていると思うけど、中小企業はどうしたらいいんだ?
セフレ:その場合は、国や自治体などの補助金を活用することになるよ。
サブレ:約20年に一度の新札対応のための補助金制度とかあるのかな?
セフレ:中小企業が発券機などを購入する際の補助金があって、独立行政法人中小企業基盤整備機構の中小企業省力化投資補助金がそれに該当するよ。いろいろ条件はあるけどね。
チフレ:他には?
セフレ:中小企業基盤整備機構のIT導入補助金は新札対応の他にインボイス対応も補助金の対象だよ。全国商工会連合会の小規模事業者持続化補助金(一般型)はPOSシステム(POSレジ=スマートレジ)の導入に合わせた新札対応の補助金制度。中小企業庁のものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金では新札対応専用ソフトウエアの購入の際に適用可能。厚生労働省の業務改善助成金は新札対応の設備投資にも対応可能。厚生労働省の働き方改革推進支援助成金は従業員の負担軽減として新札対応販売機の導入の際に利用可能と、調べてみるといろいろと補助金はあるものだよ。場合によっては二重、三重に受け取れる場合もあるよ。
フレア:一応、行政も中小企業のためにいろいろ考えて用意しているんだね。
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