さちこの部屋(144)
chit chat(37)〜 絶対食べさせる気無いよねー〜
※ 最初にお伝えしておきますが、今回は長編です笑
先日、昔所属していたエアロの会社の後輩2人と久しぶりに会った。
後輩といっても1人は高校の同級生、年に1回くらいは連絡を取り合っていたが、会うのは7〜8年ぶり。
もう1人は後輩だが同い年。
彼女と会うのは13年ぶりだった。
コロナ禍が明けて、久しぶりに3人で会おうと話しがまとまり、池袋はよくわからないからお店選びはお願いしたいとのことだったので、仕事の合間にネットで検索した。
若い頃はしょっちゅう池袋で呑み歩いていたものだが、最近は専ら最寄り駅付近で呑んでばかりだし、都心はお店の入れ替わりが激しいので私も心当たりのお店はなく。
ネットで検索して一番トップに出てきた食べ放題のお店が良さげだったので予約したのだが、これがまあ、外れも外れ、大外れだった。
3時間飲み放題、お料理100種、¥3,500-。
が、祝前日なので2時間制でプラス¥500-。
さらに、ビールとカクテルも入った飲み放題にするのであればプラス¥500-。
トータル2時間で¥4,500-。
まあ、それはいい。
だが、いざ食べ放題のメニューからオーダーしようとすると、店員さんが「まずはお通し3品を全て食べ切ってからオーダーしてください。」と言う。
まあ、それはいいけど。
ところが、店員さんの運んできたお通しの量がハンパねー。
まず、枝豆。
25cm✕15cmくらいの楕円形の平皿に高さ10cmはあろう枝豆の山。
そして同じサイズの平皿に塩ダレキャベツ。
そして3品目はポテトフライが同じ平皿に超てんこ盛りで出てきたのだ。
は?
お通しでこの量?
「お通し」とは注文した料理が出てくるまでの、あくまでも"つなぎ"。
注文した料理が出てくるまで、お客様を待たせないためのおもてなしの心から生まれた文化。
料理ができあがるまで、お通しがあれば間をもたせることができるし、空腹でいきなりアルコールをお腹に入れるより、お通しを一緒につまむほうが体に優しいからという気づかいのはず。
まさか、気づかいのサービス精神が行き過ぎてのこの量というわけではなかろう。
だって、これじゃあお通しだけで腹八分目までいっちゃって、食べ放題のお料理の入る隙間なんて僅かになってしまう。
明らかにお店側の姑息なやり方が目につく。
私がお店を決めてしまった以上、連れの2人に迷惑をかけるわけにはいかない…。
連れの2人以上に食べまくりましたとも。
まずは枝豆。
旬の枝豆ならまだしも、冷凍モノの枝豆、さらに塩までケチってるのか何の塩気もない。(かといって、テーブルにお塩が置いてあるわけでもない。)
そもそも、若者向けのチープなお店や激安大衆居酒屋ならともかく、気の利いたお店なら旬じゃないのに枝豆なんか出さない。
うちはレベルの低い店なんですって自ら公言しているようなものだ。
連れの2人が久しぶりの再会に興奮して喋りまくっている間、私は相づちもそこそこに、ひたすら大盛りの美味しくない枝豆と格闘する。
半分近く食べたところで3品目のてんこ盛りポテトフライが出てきたので、大食い番組が大好きな私はフードファイターよろしく戦略を練る。
いかに短時間でこのバカみたいに大量のお通しを片付けるか?
「枝豆の残りは2人に任せよう。塩ダレキャベツは冷製だから後回し、ポテトフライは冷めたら美味しくないし、固くなって飲み込み辛くなる…先にポテトフライにとりかかろう!」
完全に臨戦態勢だ。
この3品を食べ切らないとオーダーできない。
しかも祝前日で2時間しかないのだから、早くしないと連れ2人に申し訳ない。
で、私が一番量を食べたものの、2人の協力もあって何とか最初のミッションクリア。
やっとこさ本来の食べ放題メニューのオーダーに。
店員さんを呼び、「じゃあ、これと…これと…」とオーダーし始めるとまたもや店員さんが「1回にオーダー出来るのは3品までです。それが空になったら次のオーダーをしてください。」と言う。
何なんだ!
その3品縛り!!
いや、確かにビュッフェでお皿を山盛りにして、挙げ句食べ切れずに大量に残す方を見かけるし、フードロス問題もあるから、3品食べ切ったら…というのは良いことなのだろう。
でも、お店のホームページにはお通しの件といい、一言もそんなこと書いてないけど?!
しかもあまり言いたくはないが、この際はっきり言おう。
……美味しくない。
そこのお店は焼き鳥がウリだそうだが、これも明らかに冷凍だろうなーというお味。
カマンベールチーズフライは揚げることで中のチーズがとろっととろけるのが美味しいポイントだろうが、衣こそきつね色になっているものの、中のチーズは熱くもない、常温、つまりちっともとろけてない。
カキフライはさすがに火がちゃんと通っていないと食あたりしかねないからヤバいと認識しているのか、中の身が縮むくらいしっかり揚げてあった。
チーズフライよりは熱々なだけマシ。
牛ミスジステーキ。
サラミですか?ってくらい硬く、しかもサラダに載ってるローストビーフか?ってくらい冷たい。
おそらく仕込み段階でソースをかけるところまで完全に仕上げておき、冷蔵庫に保存してあったのだろう。
カッチカチやないかーい。
キムチチャーハン。
これまた絶対に食べたことのある冷凍チャーハンのお味(具材からしても冷凍チャーハン使用なのは丸わかり)。
その上に白菜キムチがどんっと載せてある。(ある意味、余計なことをしていないので無難な味。)
焼きそば。
少しのキャベツと一緒に焼きそばの麺がウスターソースをやや薄めたスープに浮かんでいる。
…スープパスタ的な?
斬新!
見たことのない形状の焼きそばだ。(写真撮っとけば良かった。)
これから流行るのか?
ほかにもちょろっとオーダーしたが、こんなに酷いお店に当たったのは久しぶりだ。
鬼のような量のお通しの強制と、3品食べ切らないと次のオーダーができないというお店独自のルールのため、連れ2人のためにせっせとお腹にいれてお腹はパンパンだったが、こんな手抜き甚だしい料理のためにお酒も入らないなんてことになったら、いい加減なお店のオーナーに負けたような気がして悔しいので、ピッチを上げて呑めるだけ呑んでやった。
カクテル系は絶対に薄いに決まってる(同級生はお酒が弱いのでちょうど良かったかもしれないが。)ので、ビールと日本酒で。
普段はビールは最初の1杯しか呑まないのだが、ビールと日本酒なら薄めてあったらすぐ気がつくから、珍しくビールを何回もお代わりしその後熱燗へ。
どうせお酒も「グラス交換制で。」と言ってくるに決まってるので、オーダーしながら目の前で空に。(グラス交換制も残す方対策のためには良い制度だとは思うが、たまに次のドリンクを持ってきてくれるまでにやたらと遅いところがある。飲み放題の時間を設定している以上、さっさとお代わりを持って来て欲しいものだ。)
2時間経ち、とっととそのお店を出てもう1軒行こうということに。
駅方面に歩いて行きながら、大手居酒屋チェーン店土◯土◯を見つけ入店。
ああ…。
とても美味しい…。
普段なら「普通に美味しい」くらいにしか思わなかったが、さっきのお店と比べるとクオリティが雲泥の差だ。
もうお腹いっぱいだったので、おつまみに2〜3品オーダーしただけだが、盛り付けも綺麗だし、お酒も美味しいし、店員さんの教育も行き届いていてとても感じが良い。
こんなことなら、端から安定感抜群の大手居酒屋チェーン店にすれば良かった。
食べ放題って美味しいからたくさん食べられるんであって、美味しくないものを無理やり腹に詰め込むのは苦行でしかない。
そんなにお高い価格ではないとはいえ、まさかあそこまでクオリティが低いとは。
しかし、あそこまで振り切ったレベルの低さだと、腹が立つというより笑ってしまったが。
コロナ禍で飲食店の皆さんはさぞかし大変なご苦労をされていたはずだし、これから取り返そうと頑張っていらっしゃることだろう。
でも、大変だったのはお察しするが、あれではリピート客はまず付かないだろう。
やはりどんな仕事でも、お客様に喜んでいただかなければ先はない。
連れの2人には、変なお店をチョイスしてしまって申し訳なかったが、でも久しぶりの再会で昔話に花が咲き、また近々集まろう!!と楽しいひと時を過ごせたし、あの衝撃的なお通しの件も、3人で共有する笑い話としてひとつの思い出となるだろうから良しとしよう。
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