BTS(166)

(BTS165からの続き)


セフレ:じゃ、六文銭に戻ろうか。

カブレ:そもそも六文銭って、現在の価値ではいくらなんだ?

セフレ:六文銭の「文」は江戸時代に使われたお金の単位で、現代の「円」に該当するから、単純に一文=1円ともいえるけどね。

サブレ:時代が変わっても、お金の価値は変わらないものなの?

テブレ:コレクターの間ではプレミアがつくから100万円とかの価値があるんだろ、きっと。

チフレ:確かに。コレクションとしての買取価格の場合は、古銭の状態にもよるけど、数百万円で取引されているよね。

カブレ:それは分かるけど、当時の六文銭が現在の価値観だといくらぐらいなのかが知りたいんだよ。

セフレ:ある学説によると江戸時代当時の生活様式と貨幣価値から一文=30~50円ほどとの算定がなされているよ。これから考えると六文銭は180~300円程度だね。

チフレ:良心的な値段で船に乗せてくれるんだね。

カブレ:人間は必ず死ぬんだし、死んだら全員が三途の川を渡るわけだからな。

フレア:絶対にお客さんが来る。絶えることなく来る。すごく良い商売だよね。

サブレ:本当にね。羨ましいよ。

フレア:あと、亡くなった人が着る服は死装束じゃないといけないの? しかも死装束は白い衣装じゃないといけないの?

セフレ:死装束は、仏教に由来してるらしいよ。

フレア:どんなふうに?

セフレ:修行僧が悟りの道を開く修行に出る際に、笠や脚絆(きゃはん)などを身に着けていたことから、亡くなった人が仏様に会いに行くための服装として定着したみたいだよ。

テブレ:絶対に死装束じゃないとダメなのか?

セフレ:いや、最近では亡くなった人が好んで着ていた着物や洋服でもいいらしいよ。

サブレ:そもそも白の意味は何なの?

セフレ:白は浄化をイメージする色だから、穢れが無い色とも見なされていて、亡くなった人が仏様に会う際に現世での穢れを白の衣装で落とすという意味があるみたいだよ。

チフレ:白は純粋さや無垢を表す色だとも言えるよね。

テブレ:確かに。白には良いイメージがあるよな。

サブレ:白星とかね。

テブレ:相撲で勝ったら白星、負けたら黒星だな。

チフレ:相撲の勝ち負けの記録表を星取表と言って、負けたら倒されて土俵の土が体に付くから黒、勝ったら汚れないから白という関係らしいよ。

フレア:じゃ、金星(きんぼし)は何?

サブレ:ビールだよ。サッポロビールのゴールドスター(金星)ね。

フレア:それは知ってる。それじゃなくて、相撲などでも大金星とか言うでしょ。

チフレ:金星(きんせい)。英語でビーナス。水星の次に太陽に近い星かな。

フレア:もう、金星あるあるになってる。

セフレ:金星(きんぼし)は、めったにない「大手柄」の際に使う言葉で、角界(相撲界)の平幕力士が横綱に勝つような、期待されていない者が実力者を倒した場合などに使われているよ。

チフレ:白にも悪いイメージがあるよ。

カブレ:例えば?

チフレ:冷淡、薄情、空虚、味気ないとか。

フレア:「しらじらしい」も白が関係あるの?

セフレ:漢字では「白々しい」と書くからね。

チフレ:意味的には、嘘ついてるとか、知らないふりをするとか、白けてしまう、つまらないとかだよね。

セフレ:「白々しい」の本来の意味は、物ごとがはっきり見えるという良い意味だったのだけど、現在は良い意味ではほぼ使われなくなって、チフレが言った意味で使うことがほとんどだね。

フレア:また脱線だよ。次回は、棺に入れる副葬品についての話題だよ。


(BTS167につづく)

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