さちこの部屋(151)
chit chat(43)昭和へタイムスリップ? 〜その3〜
尋常ならぬフレンドリーさの持ち主、お2階のKさん。
「続きが気になるー!」との反響をいただいているが、なんとこれまた急展開。
前回のブログがアップされた土曜日、KさんからLINEがきた。
その内容は「諸事情により地元に帰ることになりました。ついては、家財道具は全て置いて行くので、要る物があれば差し上げます。何なら、2階に引っ越されては?」とのこと。
えーっ!?
まだここに引っ越されてから4ヶ月ちょっと。
ついこの間エアコン設置されてましたよね?
とりあえず、お話しを伺いにKさん宅へ。
相変わらず綺麗にしてらっしゃる。
何故急に地元に帰ることになったのかは訊かなかったが、お互いの身の上話しをしながら、もっと早く仲良くなって呑みに行っておけば良かったですねーと和やかに談笑した。
聞けば地元に持ち家があり、ここの家財道具を持ち帰っても邪魔になるだけだから、家電含めテーブルやソファーなども全て置いて行きたいとのこと。
中古品を購入した物もあるらしいが、どれも新品のように綺麗だ。
中古品が混ざっているとはいえ、これらの家具、家電を一式揃えるとなったらそれなりの金額になるだろう。
私が現在必要な物は全自動洗濯機のみだが、ふとうちの娘が以前から一人暮らしをしたがっていたことを思い出し、Kさんにその事を伝えると、「いいじゃないですか!大家に家賃負けてくれるよう言っときますよ!」と(Kさんは大家さんと顔見知りらしい)。
一人暮らしするにあたり、最初の初期費用はけっこうな金額がかかる。
これは超ラッキーなお話しでは…?と早速娘に伝えたところ、娘は大喜び。
だが、いくらこの物件の家賃が相場より安かろうが、家賃以外にも光熱費や食費等、ランニングコストはかかる。
まだ学生の娘がバイト代だけで賄えるわけもなく…、いやでも家具家電付き、相場より家賃が破格、何より母の住居の真下なら、こんなに安心、安価な一人暮らしデビューの物件が他にあるだろうか。
とりあえず父親に相談させたところ、案の定、激シブい反応だったそう。
娘はこれから父親の説得を試みなければならないし、私は大家さんに家賃の交渉をしなければならないし、もし本当に娘が2階に引っ越してくるとなったら、ますます忙しくなりそうだ。
お母さんは今、7月からの朝活と昼活の準備で大わらわなんだけどさ。
それにしても、Kさんは気さくな上に気前の良い人だ。
持ち帰らないまでも、今どきはメルカリで売る、リサイクルショップに持ち込むとかするだろうに。
知り合ったばかりの、見ず知らずの私に大盤振る舞いだ。
やはり、三丁目の夕日感が半端ない。
もし娘も私も2階に引っ越さない場合は、家具家電の全てを置いて行っていいかどうか大家さんに交渉するそうだが。
Kさん宅に伺った際にさらに驚いたのが、前回初めてKさん宅にお邪魔した際に見せていただいた奥の和室、こちらはまだリフォームが手つかずで古くて汚いままだったのだが、ここを引払うことが決まっているにも関わらず、せっせとリフォームに取りかかっていらしたことだ。
壁紙を全部引っ剥がして張替え、天井もリフォーム途中。
古ぼけた畳の上に敷くカーペットもスタンバイしている。
窓や押し入れの木枠も綺麗にペンキで塗装済み。
もう引っ越すことが確定しているのに、まだリフォームの手を止めないKさん。
ここまで綺麗にしたら、大家さんにリフォーム代請求していいんじゃないですか?と言ったら「いや〜、中途半端だと自分が気持ち悪いんで。」と仰る。
ご自分の労力とか時間とかお金とか、そんな細かいことにはこだわらない方なのだろう。
ほんとに気前が良い人っていうのは、こういう人のことを言うんだろうなぁ。
お金や労力もそうだけど、何かと忙しない現代、自分の時間を奪われるって結構なことだ。
私は自分の時間を搾取されるのが本当に苦痛なちっさい人間なので、仕事でもないのに飄々と、ナチュラルにそれをこなしているKさんは凄いと思う。
器が大きいんだなー。
きっと。
おパンツ接触問題はともかく、良い人が引っ越して来てくれたと思っていたのに、突然のお別れ。
人のご縁て不思議なものだ。
果たして娘は一人暮らしデビュー出来るや否や?!
続編は今後の経過をお待ちください。
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