BTS(151)
(BTS150からの続き)
フレア:今回は葬儀社選びのトラブルについてです。
セフレ:そのようですね。
サブレ:質問あり。お葬式で、本当にトラブルが発生するのか疑問です。
カブレ:何故そう思うんだ?
サブレ:だって、お葬式は故人を偲んで謹んでお送りする神聖な儀式でしょ。その儀式にトラブルなんてあるのかな。葬儀社だって遺族の悲しみや辛さが分かっているから親身になって対応してくれるでしょ。葬儀社はそもそも葬儀のプロなんだからトラブルなんて発生しないんじゃないのかな。と思うの。
セフレ:そもそも葬儀社を開業するのに免許や資格が必要ないから、誰でも葬儀社を興すことができるからね。だから、いろんな葬儀社があると思うよ。
フレア:もしかしたら、葬儀社の中に悪徳葬儀社が存在するかも知れないということだね。
セフレ:国民生活センターによると、2022年に同センターに寄せられた葬儀サービスに関する相談件数は約950件だったそうだよ。
チフレ:年間150万人が亡くなっている事実を踏まえると、年間1,000件の相談数は死者数150万人の1%にも満たない値なので、統計上ほぼトラブルは発生していないと言えるのでは?
セフレ:実は、そこにはお葬式という構造的なマジックがあるんだよ。
チフレ:どういうこと?
セフレ:まずもって、一般的なお葬式や常識的なお葬式の値段や相場を知らないから葬儀社の言いなりになっている。だから、葬儀社から請求された金額が高いのか安いのかという判断もできない。
テブレ:確かにそうだな。例えば、居酒屋で飲み放題付コースを注文する際は、この種類の飲み放題だったら、これだけの料理が出てくるコースだったら、と、ある程度の安い高いの判断はできるからな。
セフレ:それそれ。お葬式は飲み会のように頻繁に開催するものではないから、平均的な相場や高いのか安いのかの判断基準が身についていない。だから請求された金額が水増しされているのか、ぼったくられているのかすらも分からない。
カブレ:更に、日本人の気質を考えると、既に葬儀が終わってしまいサービスを利用してしまったのだから、今更文句は言えない。と、いうのもあるよな。
チフレ:お葬式の費用に関して根ほり葉ほり聞いたり、文句を言ったり、後から細かいことを言うとバチが当たる。だから泣き寝入りしかない。みたいな考え方もあるんだろうね。
セフレ:とにかく、お葬式は日本人の慣習として根付いていて身近なようだけど、実はお葬式の手順とか費用とかについては、全然身近じゃないということなんだよ。
チフレ:全ての葬儀社が悪(あく)とは言えないけど、そういう皆が知らない分からない部分で法外な値段や不当な請求をする葬儀社があるのかもね。
セフレ:その原因の一つにはお葬式そのものの特徴からくる問題点もあるよ。
フレア:それ、どういうこと?
セフレ:病院などで亡くなった場合は病院のベッドを空けるために、数時間以内にご遺体を病院から別の場所(自宅や安置場所)に搬送するよう言われるんだよ。
サブレ:えー、そうなの。
セフレ:そうなんだよ。だから、死亡してから2・3時間で葬儀社を決定しなければならないと言う時間的余裕が無い状態での葬儀社選びになることが多いよ。
カブレ:それだと、選ぶ方である利用者にとって不利だな。
セフレ:当然、死亡してから慌てて葬儀社を探すことになるため、複数の葬儀社を調べて見積もりを取ったうえで比較・検討する時間がないという現状なんだよね。
カブレ:じゃ、完全に葬儀社の言いなりだよな。
セフレ:そう。電話帳やネットで調べた場合は、一番最初に出てきた葬儀社に電話したり、広告が大きく目立つ葬儀社に電話して、そのまま依頼・契約するケースが多いみたいだよ。
テブレ:やっぱり広告とか、ネットでの検索上位とか大事なことなんだな。
セフレ:更には、病院から自宅までご遺体の搬送だけを請け負った病院指定の業者の中には、その業者のグループ会社に当たる葬儀社に葬儀を依頼するよう、半ば強制的に勧められるケースもあるみたいだよ。
フレア:完全にその病院、運送社、葬儀社はグルだよね。アウトって感じ。
セフレ:葬儀社を決定した後に、葬儀社との十分な打合せの時間が確保できないため、ほぼほぼ葬儀社の提示したプランやサービスを、そのまま受け入れざるを得なくなるケースが多いよ。
チフレ:故人との突然のお別れになって、喪主や家族が冷静な判断ができない状況であるかもしれないよね。
サブレ:更には、お葬式の価格やサービス内容、オプションなどについて葬儀社と十分に話し合いをする時間も無いのだろうから、お葬式の後に言った言わないのトラブルに陥る可能性も十分あるよね。
セフレ:短い時間で価格、サービス内容、オプションを把握し、詳細な見積書を貰うことは至難の業だと言うことだよ。
チフレ:見積書がなければ、後から確認だとか交渉することができないよね。
フレア:そうならないようにするには、どうしたらいいの?
セフレ:それは次回に話すよ。
(BTS152につづく)
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