さちこの部屋(149)

chit chat(42)昭和へタイムスリップ?〜その2〜 


 前回の続き。

 Kさんはとても気さくな方で、ご挨拶に来てくださった時に3階と2階の間取りの違いの話しになり、3階は洗濯機置き場が無いのだがKさんは洗濯はどうされているのかと訊いたところ、なんと2階は普通に洗濯機置き場があるという。

 なんですと?!

 うちは元々大家さんの娘さんご夫婦が住んでいたらしく、洗濯は1階の大家さんのところで一緒に済ませていたとのことで、洗濯機置き場がそもそも無い。

 なので持ち運びできる小型の洗濯機を購入し、お風呂場で洗濯しているのだ。

 それを話すと、「良かったらうち見に来ます?」と仰るKさん。

 え?

 初対面なのに?!

 Kさんのフレンドリーさにも驚いたが、2階の洗濯機置き場を見てみたい誘惑に逆らえず、図々しくお邪魔することに。

 Kさん宅にあがってみると、我が家との違いにそりゃもうびっくりした。

 トイレの位置はほぼ同じだが、うちの3畳間にあたるスペースが洗面所(ちなみにうちは洗面所もない)、洗濯機置き場、お風呂場になっている。

 いーなぁ…。

 洗濯機置き場!!

 そして下駄箱やら、キッチンの流し台(うちの倍はあるちゃんとしたシステムキッチンの大きいもの、浄水器付き)やらリビングの床、壁紙などなど…全てがリフォーム済みで新しい。

 大家さん…何故2階を貸してくれなかったのか。

 私がここを借りた時は、2階は貸出す気はないから空き家にしておく、というお話しだったのに、結局トルコ人男性に引き続きKさんにも貸し出しているではないか。

 それなら2階を貸してくれていれば、洗濯機置き場に困ることもなかったし、自力でリフォームする苦労もなかったのに。

 以前ブログに書いた給湯器もすぐに買い替え(自腹)なくて良かったのに。

 3階との歴然とした差に愕然としながら、今何とか小型の全自動洗濯機を設置できないか検討中であることをお話しすると、「良かったらいつでもうちの洗濯機を使ってください!」と仰る。

 はい?

 …いやいやいや、Kさん、気さくにも程があるでしょう…。

 Kさんは、予想通り室内も綺麗にしていらして、不潔感は全くない。

 そしてとても気さくで親切な方だというのはよくわかった。

 でも…でもでも物干し場でさえ共有するのにやや抵抗を感じるのに、Kさんのおパンツを洗ってらっしゃる洗濯機を「そうですか。有難うございます。」と使わせていただくのは。

 「有難うございます。いやもう、お気持ちだけで…。」とやんわりお断りし、早々にお暇した。

 そして翌日、先々週ブログに書いた停電が。

 前日Kさん宅にお邪魔した際に、何かあった時のために連絡先を交換しましょうと言われ、LINEを繋いでいたのだが、早速「何か」あったわけだ。

 …我が家だけ。

 「早く電気が復旧してくれないと、冷蔵庫の中身が悪くなってしまう。」とボヤいた私にKさんが「良かったらお肉とか生物だけでもうちの冷蔵庫に入れてください。」と言ってくださった。

 復旧まで数日かかるのであればともかく、夕方までには何とかなりそうだったし、繰り返すが前日に初めて会ったばかりの人だ。

 生理的に云々ではなく、そこまでご迷惑をおかけするのは心苦しい。

 Kさんと話していると、まるで映画「三丁目の夕日」の時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥る。

 古き良き昭和の長屋でのご近所付き合いのようだ。

 初めてお会いしてから、ほんの数十分お話ししただけで、びっくりすること満載だ(プライバシーに関わるので割愛するが、他にもびっくりネタがあった)。

 でも同じ屋根の下に住んでいるのだから、変な人じゃなくて良かった。

 ゴミ屋敷みたいにしてしまう人とか、神経質過ぎる人、お互いに気を使えないような人だと嫌だし。

 Kさんは、そのうち屋上に人工芝でも敷いて綺麗にするから一緒にBBQでもやりましょう!と仰っていた。

 再度繰り返すが、前日会ったばかりの人である。

 彼の行動力とコミュ力の高さは目を見張るほどだ。

 今年の夏は、Kさんと屋上でお酒を酌み交わしているかもしれない笑

 ちなみに数日前、洗濯物を干しに屋上に上がると、初めてKさんの洗濯物が干されていた。

ちゃんとご自分も使ってくださっていて良かったとほっとしたものの、ひとつ問題が。

 大きめの小物干し2つの隣に私の小物干しを引っ掛けるにはどうしてもKさんの小物干しとかなり近い距離で干さなければならない。

 風がそよぐ度にKさんのおパンツに接触してしまう。

 Kさん…、Kさんがどうのこうのというわけではないんです。

 ただ、やはりどうしても見ず知らずの男性(女性でも多少抵抗あり)のおパンツと接触するのは生理的に無理なんです…。

 せっかくのご厚意を無下にしてしまい本当に申し訳ありません。

 というわけで、その日は元々干していた外階段の一番上の定位置に小物干しを引っ掛けた。

 でも、それはそれで「なんでもう一本物干し竿が空いているのにそこに干さないのか」と気を悪くされるのではないかと気になってしまう小心者の私。

 だって、並列している物干し竿に干したら、やはりおパンツ接触問題にぶち当たってしまうわけで。

 かといって、せっかくのご親切に対して失礼なのでは…とか、とにかく諸々気になる存在のお2階さんなのであった。

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