さちこの部屋(018)

「Stretch!」(2)


 柔軟性の話題になるとよく耳にするのが、「私は生まれつき身体が硬くて…」という言葉。

 生まれつき身体が硬い方はいませんし、性別、年齢、運動経験は関係なくきちんと正しいやり方で行えば、どなたでも柔軟性はアップします。

 毎日行えばそれだけ早く効果は出ますが、ほんの10分でも、週に3回くらいでも効果は実感できます。

 但し、いくつか大事なポイントがあるのでご紹介しますね。

 ①痛いのは絶対にNG!

 筋肉は姿勢を維持するための姿勢反射で、無理に強い力で伸ばそうとすると、「伸張反射」の作用で逆に緊張し短くなろうとします。

 なので、痛みを感じず、リラックスして気持ち良い範囲で行うのが鉄則です。

 早く結果を出そうと痛みをガマンして、うめきながら無理に行っても効果が出ないばかりか、肉離れや関節を傷めてしまう可能性もあるのでご注意を。

 ②呼吸法を合わせ技で!

 リラックスしてストレッチを行うために、呼吸法を合わせて行うことで、血流も良くなり、筋肉の余計な力が抜け効率よく柔軟性を向上することができます。

 呼吸法は、鼻から吸って口から吐く。

 お腹を前後左右に膨らませるように腹式呼吸で行い、お腹の奥の方からなるべく深く長い呼吸を意識しましょう。

 ゆったりと呼吸を行うことで副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態でストレッチを行えます。

 また、副交感神経は息を吐く呼気を支配しているので、必ず伸ばす時に息を吐きながら行うのがベストです。

 時々、「あれ?今、吐くんだっけ?吸うんだっけ?」とわからなくなってしまう方がいらっしゃるのですが、混乱した場合はとにかく息を止めずに呼吸を続けてくださいね。

 最悪なのは息を止めて痛みをガマンし、いきむように行うこと。

 筋肉は緊張し、呼吸を止めていきむことで血圧が上がりやすくなるので、とにかく呼吸を意識して続けましょう。

 ③体温の高い時がベストタイミング!

 最近世間でだいぶ認知されてきているとおり筋膜はコラーゲンでできています。また筋繊維の間にもコラーゲンが混ざっています。

 ゼラチンが温められると溶け、冷えるとゼリー状に固まるのを想像してみるとイメージしやすいかと。

 筋温が高い状態ではコラーゲンが柔らかくなり、小さな力でも伸びやすくなるのです。

 運動後やお風呂上がりが良しとされるのはそのためです。

 でも皆さん様々な事情で毎回そのタイミングでストレッチできないこともあるでしょう。

 筋温が高い時がベストタイミングですが、見方によって他のタイミングでも良いかと思います。

 例えば寝る前にストレッチを行えば、心身のリラクゼーション効果で一日の疲れを取り、副交感神経が優位になることで安眠効果も高まります。

 柔軟性アップの効率は落ちますが、起床後にストレッチを行うと眠っている間に硬まってしまった身体を目覚めさせ、午前中の活動を活発化させて消費カロリーを増やす効果が期待できます。

 また、呼吸法で新鮮な酸素を脳や身体中に行き渡らせ、朝イチからスッキリとアクティブに行動できることでしょう。

 但し、就寝前や特に起床後、筋温が低い状態で行う時は筋温が高い時と同じような感覚で行わず、あくまで優しく身体をいたわってあげるようにストレッチしてくださいね。

 次回に続きまーす!

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