BTS(047)
フレア:「馬並み」ってどういうことなのか知ってる? どんな時に使うの? 良いことなのか、良くないことなのか?
サブレ:使い方によって、良い方と良くない方の両方の意味があるんじゃないのかなぁ。
フレア:例えば、どんな風に使うの?
チフレ:良い方だと「あの人の足の速さは馬並みだな。」とか言うんじゃないの。
セフレ:それを言うなら「韋駄天(いだてん)」じゃないのか。
サブレ:じゃ「あの人の食欲は馬並みだな。」は、どう?
セフレ:まあ「鯨飲馬食(げいいんばしょく)」という言葉があるくらいだから、それでも良いのかもしれないけど、それよりは、「食欲旺盛」とか「大食漢(たいしょくかん)」、「健啖家(けんたんか)」の方がピッタリくるよね。
カブレ:これならどうだ。「あの人の顔は馬並みだな。」
セフレ:それって、「馬面(うまづら)」ということなのかな。誉め言葉ではないから良くない方かもね。
テブレ:これでどうだ。「あの娘の性格は馬並みだな。」
セフレ:気性が荒いってことになら、それは「じゃじゃ馬」な性格のことだよね。好奇心旺盛で何でも首を突っ込みたくなるってことなら、それは「野次馬」的な性格のことだよね。
サブレ:「あの人は馬並みに働くよね。」
セフレ:それは多分、「馬車馬のように働く」が正解だと思う。「馬並みに働く」で、脇目もふらず一生懸命働くという雰囲気は伝わるけど。
チフレ:「あの人の血筋は馬並みだよね。」
セフレ:そんな言い方はしないと思う。けど、良い方と良くない方の捉え方があると思うよ。良い方は「サラブレットで高貴な家系」ってこと。良くない方は「馬の骨で、素性の分からない正体不明な人」ってこと。
カブレ:「あの人の能力は馬並みだよね。」は、どう?
セフレ:能力だと、「馬鹿」とか「頓馬」とかが当てはまるのかなぁ。
チフレ:何故、馬(うま)と鹿(しか)って書くの?
セフレ:馬や鹿が知力の低い動物ということではなくて、その語源であるサンスクリット語(古代インドの言葉=梵語)の「無知」を意味する「baka(バカ)」の音として「馬」と「鹿」が当てられたとする説と、中国古代の歴史書「史記」に出てくる故事「鹿をさして馬となす。」からできた造語とする説があるようだよ。
チフレ:そういうことなんだ。知らなかった。
フレア:「馬」という言葉は日本語の中で、いろいろと使われているんだね。
カブレ:他にも「バカうま」、「トラウマ」、「へたうま」というのもあるぞ。
セフレ:それは全部、動物の「馬」じゃないよ。「バカうま」は「とても旨い(非常に美味しい)」という意味だし、「トラウマ」は「肉体や心に受けたダメージによって引き起こされる心的外傷 」のことで「いわゆる心の傷」を意味する言葉だし、「へたうま(下手上手)」は「技巧的に稚拙だけど、かえってそれが個性や味になっている作風のこと」で絵画、書道、歌謡などの芸術分野で使われてるよね。
テブレ:「馬が合う」、「当て馬」、「種馬」なら動物の「馬」で合ってるだろ。
セフレ:その三つは「馬」で合ってるよ。最後の「種馬」は、最初にフレアが質問した「馬並み」に関連している言葉だね。
サブレ:そういえば、以前「リアル種馬」って呼ばれている人がいたなぁ。
チフレ:あ、それ、私も聞いたことある。
カブレ:その人なら知ってるぞ。そうか、そう言う事なのか。その人のアグレッシブな行動を思い出したら「馬並み」の意味がなんとなく分かってきたぞ。
フレア:それ誰? その人にはどんな特徴があるの? 教えて!
セフレ:もう、この話はここまでにしよう。馬脚を露す前に…。
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