BTS(234)

(BTS229からの続き)


サブレ:約1か月ぶりに年収の壁シリーズに戻ってきたね。

フレア:今回は、③の年収123万円の壁だよ。

セフレ:その壁は、所得税の配偶者控除及び扶養控除の上限だよ。

フレア:何故、配偶者と扶養(扶養者、扶養家族)に違いがあるの?

チフレ:どちらも、納税者の扶養になっているから取り扱い上は同じだと思うけど。

テブレ:そもそも、定義があるのか?

セフレ:簡単に言うと、配偶者は法律的に結婚関係にある相手を指していて、扶養者(扶養家族)とは、主に収入を得ている人が経済的に支援している家族全体を指すんだよ。

カブレ:じゃ、配偶者も扶養者(扶養家族)に含まれるのでは?

サブレ:そうだよね。扶養者(扶養家族)について、もう少し具体的に説明して。

セフレ:もう少し具体的にいうと、扶養者(扶養家族)は、経済的に支援している配偶者(夫や妻)の他に、子供、両親、祖父母なども含まれるんだよ。

チフレ:配偶者も扶養者(扶養家族)に含まれるのだから、扶養控除だけでいいのでは? 何故、配偶者控除が別にあるの?

セフレ:もともとは、扶養控除だけだったんだよ。

カブレ:それは、いつの時代の話なんだ?

セフレ:今から約100年前の1920年(大正9年)に扶養家族控除の制度ができたよ。

フレア:最初は扶養控除じゃなくて扶養家族控除だったんだね。当然、配偶者も含まれていたということだよね。

セフレ:実は、含まれていないよ。扶養家族控除の制度が創設されたときの控除対象者は、18歳未満の年少者、60歳以上の高齢者と障害者のみだったんだよ。

チフレ:何故、扶養家族控除の対象者は、その3区分だけだったの?

セフレ:当時の感覚では、配偶者を含む18歳から59歳までの成人男女は稼得能力者(労働者としての生産性や賃金に影響を与える者)としていたんだよ。なので、18歳未満の年少者、60歳以上の高齢者、障害者は働くことができない者(非稼得能力者)として認識されていたから扶養家族控除の対象になったんだよ。

テブレ:じゃ、所得税上は、もともと配偶者は扶養家族の対象では無かったんだな。

カブレ:となると、配偶者控除は、扶養家族控除や扶養控除とは全くの別物ということになるな。

セフレ:いや、それも違っていて、今から約80年前の1940年(昭和15年)の法改正において扶養家族控除の対象に配偶者が含まれたんだよ。

チフレ:何故、第二次世界大戦前の1940年なの? 戦後なら分かるけど。

セフレ:表向きの理由は、公平な課税制度を支えるための負担軽減策とされているのだけどね。

カブレ:じゃ、裏の目的があると言うことだな。

セフレ:実は、当時は満州事変後で日独伊三国同盟が締結され第二次世界大戦に向かう戦時下にあって、女性を家庭を維持(=女性は20歳を過ぎたら働くことをやめ早く結婚して平均5人の子供を生むべきとの「人口政策確立綱項より」)するべき存在とされていたんだよ。

チフレ:なるほどね。だから、配偶者(女性)が稼得能力者と見なされなくなり、扶養家族控除の対象になったんだね。

セフレ:更には、大正デモクラシーにより少しずつ認められていた女性の社会進出に歯止めをかけ、家庭の維持のために女性を主婦業に専念させるという狙いがあったみたいだよ。

テブレ:正に男尊女卑の時代だな。

サブレ:完全にセクハラだね。男女平等の概念の片鱗すら無いね。

フレア:元に戻って、じゃ、配偶者控除は、いつ、何故、扶養家族控除から別になったの?

セフレ:その前に、戦後の1947年(昭和22年)の税制改革の一環として扶養家族控除が廃止され、新たに扶養控除が導入されたんだよ。

テブレ:お、やっと扶養控除がでてきたな。

セフレ:扶養控除では、納税者が扶養している家族(妻も含めた納税者と同一生計の家族)の生活を支えるための負担を軽減することを目的としていて、最初はすべての扶養親族に対して一律の控除が適用されていたんだよ。ちなみに、1960年代から1970年代にかけての高度経済成長期には、扶養控除が特に重要な役割を果たしたんだよ。

サブレ:何故? 所得倍増計画とか核家族化とかが関係あるの?

セフレ:そうだね。当時は「一家の大黒柱が外で働き、妻と子が専業主婦家庭を支える」という核家族モデルが主流になり、扶養控除は子育て家族や高齢の親を支える家族の税負担を軽減するための重要な制度だったようだよ。

フレア:で、配偶者控除は、いつ扶養控除から分離したの?

セフレ:配偶者控除は、1961年(昭和36年)に、所得税法に基づいて創設されたんだよ。

サブレ:その背景は?

セフレ:当時の妻が、夫の所得の稼得に大きな貢献をしているという、いわゆる「内助の功」評価され、専業主婦としての貢献を評価するために導入されたもので、当初は基礎控除と配偶者控除は同額の9万円で、扶養控除の7万円よりも高く設定(評価)されていたんだよ。

チフレ:今は、基礎控除(最低58万)が高くて、配偶者控除と扶養控除は同額(38万。ただし年収、年齢等により差分あり)だけどね。

セフレ:1975年から1995年までの20年間は、基礎控除、配偶者控除、扶養控除は同額だったんだよ。

テブレ:配偶者控除と扶養控除が同額なら、制度として分ける必要性がないんじゃないのか。

セフレ:その通りだよ。男女雇用均等とか、女性の社会進出、共働き、少子高齢化、最低賃金とかの影響で各種控除の有り方について、時代の変化に合わせ見直す時期になってるみたいだよ。

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