BTS(176)
(BTS175からの続き)
フレア:このエンディングノートから始まった終活シリーズもそろそろ終わりだよ。
カブレ:随分と長く引っ張ったな。
サブレ:このシリーズはいつから始まったの?
チフレ:4月のBTS142あたりからだよね。
セフレ:終活が話題になったのは、1月のBTS128からだよ。
テブレ:ということは、今年1年は終活とかエンディングとかお葬式の話題だけだったのか。
セフレ:そう、人生の終わりに備えた1年だったよ。今、思えば。
フレア:じゃ、この話題は年内には絶対に終わろうね。
サブレ:今回の話題は何?
カブレ:お骨上げの後だから、初七日法要あたりだろ、きっと。
セフレ:そうだね。
サブレ:あと、テーマは何個あるの?
セフレ:今回を入れて4つ。初七日法要、精進落とし、四十九日法要、納骨だよ。
フレア:早速、始めよう!初七日って何なの?
チフレ:あ、それ、読み方は「しょなぬか」ね。
サブレ:えっ、そうなの?「しょなのか」じゃないの?
セフレ:どちらでもOKだけど、正式には「しょなぬか」だよ。
サブレ:なんで?
チフレ:鎌倉時代頃までは七日を「なぬか」と呼んでいて、それが「なのか」に転化したんだよ。
フレア:そういう歴史があるのね。で、初七日って何なの?
テブレ:亡くなってから7日経ったということだろ。
フレア:そうだけど、何か意味があるんでしょ。
セフレ:亡くなった日を1日目として、亡くなってから7日目が初七日。
フレア:で、何の意味が?
セフレ:亡くなった人が三途の川に辿り着くのが亡くなってから7日目だとされているんだよ。
カブレ:でも、法要というからには、亡くなった人にお祈りするんだろ?
フレア:だから、その法要を7日目にする理由を知りたいの。
チフレ:法要だから、故人の冥福を祈るための追善供養(ついぜんくよう)のことでしょ。
フレア:また新しい言葉がでてきた。初七日法要は何処へ行ったの?
セフレ:ここまでの整理をしようね。まず法要とは仏教の儀式で、故人の冥福を祈り読経や焼香などにより供養をすることを指すんだよ。
チフレ:そうそう。それで法要は2種類あるんだよね。「忌日(きにち/きじつ)法要」と「年忌/年回法要」。
セフレ:忌日法要の一つが初七日法要なんだよ。
フレア:7日目に三途の川に到着することと、初七日法要とは関係があるの?
チフレ:あるよ。
セフレ:7日目に故人が三途の川に到着する日に法要する意味は、実は、三途の川には流れの激しい場所と緩やかな場所があって、故人の生前の行いの良し悪しで三途の川を渡る場所が決まると言われているんだよ。だから初七日法要は、故人が緩やかな場所を渡り無事に向こう岸に着けるようにお祈りすることなんだよ。
チフレ:初七日では秦広王(しんこうおう=不動明王)が、故人が生前に犯した殺傷の罪について審判するんだよ。
フレア:そういうことか。やっと初七日法要の意味が分かったよ。じゃ、さっき出てきた追善供養は何?
チフレ:追善供養とは、故人が無事成仏し来世に生まれ変われるよう、この世に生きている人が故人の代わりとなって善行としての法要をすることだよ。
セフレ:本当は、故人自らが善行をすればよいのだけど、既に亡くなってしまってこの世での善行ができないため、親族などが故人に代わって善行をすることで、善行には法要の他にも、お墓参り、仏壇へのお供え、墓地の清掃、困っている人を助けるなども善行になるよ。
フレア:忌日法要の一つが初七日法要と言ったけど、他にもあるの?
セフレ:忌日法要として、初七日法要の他に、二七日(ふたなぬか)法要(14日目)、三七日(みなぬか)方法(21日目)、四七日(よなぬか)法要(28日目)、五七日(いつなぬか)法要(35日目)、六七日(むなぬか)法要(42日目)、七七日(なななぬか)法要(49日目)があるよ。
チフレ:49日までの期間を忌中と言うんだよね。
セフレ:そう。その他に百か日法要(100日目)も忌日法要の一つだよ。
カブレ:忌中と喪中は違うのか?
セフレ:忌中は亡くなってから49日目までの期間のことで、喪中は亡くなってから1年間、1周忌までの期間のことを言うよ。
サブレ:期間の違いの他に違いがあるの?
セフレ:そもそも忌中は、親族の死に伴う穢れを他人に移さないために、外部との接触を避けたというのが由来で、かつては喪服を着て家の戸を閉め部外と接触せず精進料理を食べて過ごしていたけど、現在では普通の生活をしながらお祝いごとを控える程度になっているよ。
フレア:じゃ、喪中は?
セフレ:喪中は、故人への哀悼の気持ちを表す期間であり、故人の家族の悲しみが癒え通常の日常生活に戻る期間でもあって、一般的には故人の2親等までは喪服を着て喪に服していたんだよ。喪中の1年間は、親族の結婚式、神社への参拝、家の新築・改築、お祭りやお祝い行事への参加、新年の祝賀などは遠慮していたよ。ただし、近年ではお祝い事への招待を受けた場合、その方との間柄などから参加するようになってきているよ。
テブレ:忌日法要には、初七日みたいにそれぞれ意味があるのか?
セフレ:ある。
テブレ:二七日法要は?
セフレ:初江王(しょこうおう=釈迦如来)が、故人が生前に犯した盗みの罪について審判する日。
テブレ:三七日は?
セフレ:宋帝王(そうていおう=文殊菩薩)が、故人が生前に犯した不貞の罪について審判する。
テブレ:四七日?
セフレ:五官王(ごかんおう=普賢菩薩)が、故人が生前についた嘘の罪について審判。
テブレ:五七日?
セフレ:閻魔王(えんまおう=地蔵菩薩)が、故人が生前に犯した全ての罪について審判し、六道のどの世界に生まれ変わるかを決定する日。
チフレ:六道は、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上の6つの世界のことで、全ての生き物は死ぬとこの6つの世界のどれかにまた生まれ変わるんだよ。
テブレ:六七日?
セフレ:変成王(へんじょうおう=弥勒菩薩)が、五七日で決定した生まれ変わる世界における故人の生まれる場所や立場などを詳しく決める日。
テブレ:最後に七七日は?
セフレ:泰山王(たいざんおう=薬師如来)が、故人の来世での性別や寿命などを決める日とされているよ。
サブレ:初七日と四十九日は知っていたけど、他にもあったんだね。
フレア:全部、法要する必要があるの?
セフレ:一般的には、初七日と四十九日でOKだよ。
フレア:分かった。今回はこのへんで終わりにしよう。
(BTS177につづく)
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