BTS(175)
(BTS174からの続き)
フレア:さあ、火葬が終わったよ。次、どうするの?
カブレ:お骨(こつ)上げだろ。二人一組で。
チフレ:収骨とも言うよね。
セフレ:火葬場のスタッフから火葬炉の前か収骨室に集まるように案内があるよ。そして遺骨を骨壺に納める「お骨上げ(収骨)」を実施するよ。
テブレ:お骨上げにもルールとかマナーがあるんだろ?
セフレ:カブレも言ってたけど、お骨上げは箸を使って二人で一つの骨を拾い、骨壺に納めるんだよ。
フレア:あ、それ、一般的なお箸の使い方としては、マナー違反だよね。
サブレ:そうそう。箸渡しだね。
チフレ:他にも、合わせ箸とか、拾い箸とも言うよね。
セフレ:食事の作法としては、自分の箸から相手の箸に料理を受け渡す行為は行儀が悪いとされているよね。
チフレ:食事のマナーとしては、食べ物を箸と箸で摘まんで渡す行為が、お骨上げの箸渡しの行為と同じなので縁起が悪いと言われてるよね。
テブレ:そうなんだな。
カブレ:日本の箸文化では、マナーが結構うるさいよな。
セフレ:例えば、返し箸。
チフレ:大皿から自分の分の料理を取り分ける際、箸を上下逆さまにして使うことだね。
テブレ:中華レストランとかで、よくやってるのを見かけるけどな。
カブレ:何故、ダメなんだ?
セフレ:信仰的な意味合いとして箸の上側は神仏が使う側とされているからだよ。
テブレ:じゃ、どうしたらいいんだ?
チフレ:そういうときは、取り箸を使うべきなんだよ。
テブレ:あぁ、そういうことか。解決。
サブレ:あと、渡し箸もマナー違反だよね。
セフレ:そうだね。お茶碗とかの上に箸を渡して置くことは、「もう食べません」という意思表示として受け取られるからだよ。
チフレ:迷い箸も行儀悪いよ。
セフレ:どの料理を食べようかと考えながら、料理の上で箸をあちこちと動かす様子を指しているよね。
フレア:ちょっと、箸つながりで変な流れになってる。
セフレ:じゃ、お骨上げに戻って、お骨上げに使う箸は、ちょっと変わっていて木製の箸1本と竹製の箸1本の不揃いな組み合わせの箸を使うんだよ。
フレア:何で?
セフレ:この箸の種類の違いは、現世と対極にある死後の世界で行う儀式であることを示しているんだって。
フレア:箸で遺骨を収集する理由は?
セフレ:遺骨を箸で挟む行為は、故人が三途の川を無事に渡れるようにとの意味合いが込められていて、川を渡るために必要な橋を渡す(橋を架ける)の掛け言葉として「橋を渡す」から「箸渡し」になったという説が有力らしいよ。
フレア:じゃ、二人で骨上げする理由は?
セフレ:故人の霊が一人にとりつくのを避けるため二人で行うようになったという説と、二人で悲しみを分かち合うという説もあるらしいよ。
サブレ:二人一組は誰と組んでもいいの?
セフレ:一応ルールがあって、二人一組は原則的に男女の組み合わせなんだよ。
フレア:二人一組のチームができたら、みんなで一斉に遺骨の収集が始まるの?
セフレ:違うよ。お骨上げにも順番があって、最初が喪主と遺族、次に親族、友人、知人と続いていくよ。
カブレ:大きい骨の方が箸で挟みやすいよね。
セフレ:そうだけど、実は遺骨を収集する際も、収骨の順番、骨壺に入れる骨の順番があるんだよ。
サブレ:ちゃんと順番が決まっているんだね。
セフレ:大丈夫、火葬場のスタッフがちゃんと収骨する骨の順番を指示してくれるので。
テブレ:どういう順番なんだ? 頭から順番にって感じなのか?
セフレ:その逆で、足から頭に向かって順番に収骨していくよ。
フレア:その順番の意味は?
セフレ:骨壺に入った際に、足が骨壺の下の方で、頭が骨壺の上の方になるようにだよ。
サブレ:遺骨になっても、骨壺の中でも人間としての体の並びが保たれているんだね。
セフレ:そして、一番最後は、故人と最も関係が深かった、親密だった人が喉仏を骨壺に納めて終了となるよ。
フレア:最後が喉仏である理由は?
セフレ:人間の喉仏の形が、仏様が合掌している形に似ているからだよ。
フレア:そういうことなのね。験(げん)を担いでる感じなのね。
(BTS176につづく)
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