BTS(052)

フレア:十二支シリーズ、今回が最後です。トリは「いのしし」です。

チフレ:トリなのに「いのしし」なのね。(笑)

セフレ:あれ、今回で終了なの? 十二支シリーズ、もう1周やればいいのに。

サブレ:それなら5周やって還暦祝いまで続けるとか。(笑)

フレア:Moova掲示板で、ブログBTSで展開して欲しいシリーズについて募集したから、次回からは新しいシリーズが始まる予定です。

サブレ:そうなのね。でも、今回の「いのしし」も、なかなかの難問だよね。

カブレ:「いのしし」に関連する話を探すんだろ。

テブレ:猪と言えばジビエ料理の代表的なお肉だぞ。

フレア:猪のお肉は、硬いとか、臭いとかのイメージがあるよね。

セフレ:きちんと血抜きして下処理を済ませておけば、豚肉よりも味が濃厚で脂っこさがなくなるよ。ステーキ、ワイン煮込み、カレーの具材としても十分活用できるよ。

サブレ:時々、料亭とか小料理屋で、猪肉のことを牡丹肉とも言うよね。あれ、何で?

チフレ:そうそう、牡丹肉って言う。 他にも馬肉を桜肉、鹿肉を紅葉肉、鶏肉を柏肉と呼ぶけど、それも何か理由があるのかな?

セフレ:それぞれの名前の由来について諸説あるみたいだけど、猪肉(牡丹肉)は、①鎌倉時代の「獅子に牡丹」という縁起言葉からという説があって、「獅子に牡丹」とは堂々とした獅子と華麗な牡丹を組み合わせた絵柄のことで「取り合わせの良いもの」あるいは「縁起の良いもの」を表現しているんだよ。その「獅子」が「イノシシ」となり猪肉を牡丹肉と言うようになったという説。②猪肉を煮込むと紫紅色の脂肉になった状態が牡丹の花のように見えるという説。③皿に並べたときの鮮やかな色どりが牡丹のように見えるという説があるよ。また縁起の良い組み合わせには、他に「梅に鶯」、「紅葉に鹿」、「竹に虎」などがあるよね。

テブレ:なるほどなー。ちょっと験(げん)を担ぐというか、遊び心があるというか。 他の肉はどうなんだ。

セフレ:馬肉(桜肉)は、①昔の戦で、怪我して動けなくなった馬を食料として切ったところ、その肉が鮮やかな桜色だったからという説。②千葉県佐倉市にあった江戸幕府の馬牧場に、優秀な馬が多かったことから「馬は佐倉に限る」と言われ「馬は佐倉」「佐倉=桜」になったという説。 鹿肉(紅葉肉)は、①花札の10月の絵札からという説。②百人一首の「奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞くときぞ秋は悲しき」からという説。③縁起の良い「紅葉に鹿」からの説。 鶏肉(柏肉)は、①鶏の羽の色と柏餅に使用する葉(茶色の葉)の色が似ているからという説。②人が柏手をする姿と鶏の羽ばたく姿が似ているからという説、などがあるよ。 しかしながら、どの説も「これだ!」という決定打はなく、地方の言い伝えと結びついた説や後付けで作ったという説もあるらしいよ。 更には、仏教が殺生を禁止していたことから、江戸時代までは四つ足の動物の肉を食べるという習慣がほとんどなく、動物の肉を隠語として別のモノに例えて呼ぶために付けられたという説もあるよ。

フレア:いろんな説があるんだね。

カブレ:花札と言えば、出来役の「猪鹿蝶」だろ。これなら花札を知らなくても、この言葉を知ってる人は多いはず。

サブレ:「猪突猛進」。何も考えずに真っ直ぐに突っ込んでいく人。この言葉も皆、知ってるよね。

チフレ:「猪突猛進」が口癖の「伊之助」!

カブレ:誰だ? それ?

セフレ:嘴平伊之助(はしびら いのすけ)のことだね。 漫画・アニメ「鬼滅の刃」に出てくる主な登場人物の一人で、鬼と戦う鬼殺隊の一員だよ。

カブレ:猪と関係ないじゃん。

チフレ:関係あるよ。伊之助は幼い頃に、山の中で猪に育てられたという過去があり、普段の生活では頭に猪の被り物をしているんだよ。

カブレ:あー、そうなんだ。でも、知らなーい。

テブレ:人物でいいならもっと有名な「猪八戒」がいるぞ。西遊記の。

サブレ:「猪八戒」ね。これなら皆、知ってるでしょ。どう見ても、見た目は豚だと思うんだけど…でも漢字で書くと「猪」なのね。

セフレ:「猪八戒」は豚でいいんだよ。そもそも西遊記は中国の小説で、中国では豚を漢字で「猪」と書くんだよ。十二支の「亥(いのしし)」も中国では豚を指してるから。

テブレ:その話は「とり」の話題で出てきたよな。

チフレ:じゃあ、「いのしし」つながりで、子供の猪を「うり坊」と呼ぶ理由、知ってる?

カブレ:知らん。何故なんだ?

チフレ:理由は、生まれたばかりの子供の猪の体毛の色が縞(しま)模様になっていて、その模様が「縞瓜(しまうり)」の模様に似ていることから、「うり坊」と呼ばれるようになったんだよ。

セフレ:子供の猪の縞模様は、外的から身を守るために周囲の景色に溶け込めやすいように保護色(カモフラージュ)効果があって、猪の出産期にあたる春頃の森の木洩れ日の下で背景に溶け込みやすいようになっているんだって。しかし、大人(生後4か月以降)になると模様は完全に消えてしまうよ。

フレア:生まれたばかりの弱い時に、他の強い動物に襲われないような遺伝子的な工夫があるんだね。

サブレ:これも猪と関係あるか分からないけど、日本酒を飲む時に使う「お猪口(おちょこ)」はどうなの?

セフレ:これも諸説あるみたいだよ。例えば、「お」を外した「猪口」は「ちょく」という読み方で、その意味はちょっとしたもの、小さな器という意味なんだよ。もともとの「ちょく」という言葉(音)の当て字として「猪口」が当てられて、それが「お猪口」に変化したという説。

サブレ:猪とは直接、関係が無かったのね。

セフレ:「お猪口」つながりで、「へび」の話題で出てきたお猪口の底が蛇の目(一般的には青色の蛇の目)になっている理由、知ってる?

テブレ:お酒の嗜む際に関係があるとか?

セフレ:テブレ、良い線だよ。青色の蛇の目模様のお猪口は、利き酒用に特別に作られたモノなんだよ。蛇の目の白色の部分で酒の色合いや濃淡を、青色の部分で透明度や輝きを判断するためのモノなんだ。

サブレ:お猪口は、猪よりはむしろ蛇の方が関係があったのね。変なのー。

セフレ:最後に、もう一つ「お猪口」つながりで思い出したモノがある。みんなが大好きなチョコレートを漢字で書くと「猪口冷糖」で「猪」が入るんだよ。これも完全に当て字なんだけどね。

フレア:あー、セフレが勝手に話をシメたなー。お題として難しいと思われた「いのしし」だったけど、意外と話題が多かったね。

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