BTS(109)

フレア:最近、会社ではリテラシーで溢れているんだよね。

サブレ:リテラシー? 聞いたことない言葉だね。

テブレ:ん? それどういうことなんだ? 字が読めるのは当たり前だろ。

チフレ:一般的には、読んだり書いたりする能力のことを指すけど、最近では特定の分野において、そこで使用する表現方法を理解し、整理し、活用する能力のことを指してるみたいだよ。

カブレ:何を言ってるのか、さっぱり分からん。リテラシーなんて聞いたこと無いぞ。何語なんだ?

チフレ:英語だよ。語源は知らないけど。意味は、読解記述力、識字とか識字率だよ。

セフレ:フレアが働いている会社は、しっかりした会社だね。会社内ではどんなリテラシーがあるの?

フレア:今の会社では、会計リテラシー、メディア・リテラシー、ヘルス・リテラシー、情報リテラシー、コンピュータ・リテラシーがあって、最近ではITCリテラシーが追加されたよ。

セフレ:それらのリテラシーについて教育を受けているの?

フレア:オンライン教育で社員全員が受講することになってるよ。それぞれ2時間程度の教育内容だけど、ある一定の期間中に受講しなければならないし、受講しないとペナルティがある。

サブレ:リテラシーは読み書きの(能力の)ことなんでしょ。なのに何故、そんなに多くのリテラシーが存在するの?

カブレ:今までの話からすると、リテラシーは読み書きの(能力の)ことだけを指す言葉ではないということなんだな。

セフレ:そう。リテラシーは、元々はラテン語で、教育を受けて字を知っている者という意味なんだよ。そしてリテラシーには元々の言葉の意味としての用法と、元々の意味から転じた現代的な用法とがあるんだよ。

チフレ:リテラシーの元々の意味は、さっきも言ったけど「書き言葉を正しく読んだり書いたりできる能力」ということだよ。

テブレ:字は普通に読めるって。

セフレ:テブレ、世界標準的には、実はそうとは言えないんだよ。

テブレ:そうなのか?

セフレ:いわゆる話し言葉は、何らかの教育を受けたことがなくても、子供の頃から日常的に家族と接しているうちに、それなりに話し言葉を使うことができるようになるよね。

フレア:そうだよね。子供たちは両親の真似をして言葉を覚えるよね。

チフレ:でも、書き言葉は違うんだよね。

セフレ:そう。書き言葉を上手に扱うようになるには、基礎的な教育を受けないと身に付かないんだよ。

チフレ:日本では、昔は寺子屋。今では小学校だよね。

セフレ:国連の報告書によると、2000年の世界の識字率は約79%だといわれてるよ。

サブレ:世界では5人に1人が字が読めないんだね。

テブレ:日本の識字率は100%だろ?

セフレ:ほぼ100%だよね。先進国といわれる国・地域はほぼ100%だね。

フレア:識字率が低いのは発展途上国なの?

セフレ:地域的には北アフリカから中央アフリカあたりが識字率50%以下が多いよ。

チフレ:いわゆる、書き言葉を読んだり書いたりできないということが、日常生活において不利益を受けていることになるんだよね。

セフレ:そうだね。書き言葉を読んだり書いたりできないということは、書き言葉を伴って成立している様々な社会活動への参加の機会を失うことだからね。

サブレ:それはどういうことなの?

セフレ:新聞が読めない、本が読めない、今だと、スマホが読めない、SNSが読めないということになって、世の中のニュースやお得な情報が入手できなくなるよね。

カブレ:でも、最近ではAIの音声読み上げソフトが普及してきているから、文字読めなくても大丈夫だぞ。

フレア:それ、ヤバいね。そのうち、日本人は文字を忘れて書けなくなるかもね。

サブレ:それ、ワープロが普及して、漢字を書けなくなったのと同じ現象だよね。

チフレ:サブレ、ワープロって、時代が古すぎる。せめてパソコンでしょ。今ではスマホだけど。

サブレ:あー、チフレ、それ、世代間ギャップ・ハラスメントに当たるよ。

チフレ:えー、これもハラスメントなの?

セフレ:そうだよ。昭和の時代では当然のことだったことが、今では時代遅れで古臭い感じがすることを指摘したり、以前は正しいことだったものが、今の時代と合わなくなってることを強制・強要したりすることもハラスメントにあたるよ。

カブレ:例えば、連帯責任のうさぎ跳びとかもそうなのか。

セフレ:そう。今時、連帯責任の考え方が合わないよね。

テブレ:カセットデッキや、ワープロ、ガラケーを比較対象として持ち出すこともか。

セフレ:そうだね。それを話題とした場合に相手が馬鹿にされたと感じたらハラスメントだね。

フレア:また、横道に逸れ始めたので話題をリテラシー、識字率に戻そう。

セフレ:そうだった。字が読めないことの不利益の話だったね。

チフレ:当然、学校にも行ってないんだよね。

セフレ:教育が十分に受けられないと、読み書きを前提とする社会制度や地位には組み入れられてもらえないことを意味するんだよ。

チフレ:人としての基本的な権利を受けたり、人間らしい生活をおくるためには字が読めることは必要不可欠だよね。

フレア:江戸時代の寺子屋で教えていた、読み・書き・そろばんは素晴らしい教育だったんだね。

カブレ:それ、今では学習塾の公文が引き継いでるけどな。

フレア:元々のリテラシーは分かったので、最近の新しいリテラシーはどういうことなの?

セフレ:それは、次回、説明することにしよう。


(BTS110に続く。)

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