BTS(124)
(BTS123からの続き)
フレア:今回は相続税の話だよね。
セフレ:そうだよ。
サブレ:前回の話で、贈与税と相続税の違いが分からなくなってきたよ。
セフレ:まずは、贈与税と相続税が全く違うことを理解しなければいけないんだよ。
チフレ:お金や物を貰うということでは同じように見えるのだけど。
セフレ:そうだけど、明確な違いがあるよ。
カブレ:意味合いが違うのだろう。
セフレ:そう。贈与(税)は、生きている人から現金や物件を無料で誰か(親族でなくてもOK)が受け取る行為(の際に発生する税金)なんだよ。
テブレ:生きてる人から誰でも受け取れるんだな。
セフレ:一方で、相続(税)は、亡くなった人の現金や物件を法定相続人(法律で決められた人、又は遺言状で示された人のみが相続できる。)が受け取る行為(の際に発生する税金)だよ。
チフレ:それは前回聞いたよ。どちらも現金や物件を受け取ることでは違いが無いよね。
セフレ:見かけ上はそうだけど、贈与は誰かから貰うことであり、相続は亡くなった人から引き継ぐことなので、意味が全く違うんだよ。
フレア:相続は家族や親族のみが、引き継ぐことができる限定的な贈与ということだよね。
サブレ:いわゆる遺産の相続ってことになるんでしょ。
セフレ:そう。遺産相続は法律で決められた義務なんだよ。
テブレ:えー、義務なのか?
フレア:それって、国民の三大義務みたいなもの?
チフレ:憲法に書かれている「教育の義務」「勤労の義務」「納税の義務」的なもの?
サブレ:あー、中学校で習ったよね。
カブレ:マジか。ということは、負債も相続することになるんだよな。
セフレ:そうだよ。遺産には資産と負債が含まれるからね。
サブレ:負債ってどんなものが含まれるの?
セフレ:いわゆる借金だよね。住宅ローンとか、クレジットカードの未払い分とか。
カブレ:未払いも含まれるのか? それは個人(故人)の怠慢なんだから、引き継がなくてもいいだろう。
セフレ:未払いには、飲み屋のツケの他にも、家賃の滞納、税金の未納なんかも負債に該当するので、全て相続することになるよ。
テブレ:ところで、遺産の相続が義務だというのは、何の法律に何て書いてあるんだ?
セフレ:民法の第882条に「相続は、死亡によって開始する。」だよ。
フレア:誰が相続できるの?
チフレ:それ、前回の話題にあったよ。法定相続人も法律で決められていたよね。
セフレ:それも民法の第889条で明確に規定されているよう。
サブレ:遺言状で相続する人が指名されている場合は?
セフレ:遺言状で指名された相続人は指定相続人と言って、同じく民法の第902条に記載があるよ。
フレア:どっちが優先されるの?
セフレ:指定相続人の方が法定相続人よりも優先されると、第902条に書いてあるよ。
フレア:じゃ、セフレの遺言状に私達の名前を書いておいてね。
セフレ:ん? 何故?
フレア:私達で責任持って引き継ぐから。
テブレ:そうだな。セフレ、たくさん持ってそうな気がするからな。
チフレ:ところで、遺産の中の負債だけ相続を拒否することはできないの?
セフレ:遺産相続の全てを放棄することは権利として認められているけど、遺産の中の負債だけ拒否する権利は認められていないんだよ。
サブレ:それも民法に書いてあるの?
セフレ:そう。第915条に、相続を承認又は放棄をすべき期間として、相続することを知ったときから3か月以内に相続するか放棄するかを決めないといけないんだよ。
チフレ:相続する資産分が負債分よりも多い場合は、相続したほうが得だよね。
セフレ:そのやり方も民法に記載があって、相続を承認する方法には2種類あって、単純承認と限定承認があるんだよ。
フレア:何が違うの?
セフレ:先ほども言ったけど、遺産には資産と負債が含まれていて、必ずしも資産の方が大きいとは言えないよね。
カブレ:確かに。負債の方が大きかったら、相続すると損することになるよな。
テブレ:資産の方が大きい場合は、負債となる金額を受け取った資産の中から出せば、個人が損することはないよな。
フレア:じゃ、負債の方が大きい場合は相続を放棄するしかないよね。
セフレ:そうだね。単純承認した場合は、資産と負債をまるまる受け取ることになるので、負債の方が大きかったら損になるよ。その損害を回避するために限定承認という制度があるんだよ。
サブレ:受け取る人が損しないのね。
セフレ:限定承認の場合、相続の際に受け取った資産で負債を相殺するのだけど、資産の方が負債よりも大きかった場合は、資産も負債も全て引き継ぐことになり、負債の方が資産よりも大きかった場合は、資産に該当する金額(価値)の負債分のみ引き継ぎ、資産の金額(価値)を超えた負債は引き継ぐ必要がなく、その分の支払い義務が生じないという制度なんだよ。
チフレ:相続する際は、個人の遺産の状況(資産と負債)をしっかり調べてから相続の方法(相続の単純承認、相続の限定承認、相続の放棄)を選ばないといけないんだね。
セフレ:その選択は、相続することを知ってから3か月以内に決めないと、自動的に単純相続に移行してしまうので注意が必要だよ。
フレア:えっと、相続のことは段々分かってきたけど、前回の話に出た相続時課税制度についてもう少し詳しく教えてよ。
セフレ:それは次回に。
(BTS125に続く)
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