BTS(157)
フレア:今回はご遺体搬送についてだよ。
セフレ:そうだね。特に病院などで亡くなった場合は、一旦、自宅などの安置場所にご遺体を運ぶことになるのだけど、ご遺体を誰が運搬しても良いという訳ではないんだよ。
カブレ:なぜ、安置場所に運ぶ必要があるんだ?
テブレ:その前に、そもそも安置って何なんだ? それ本当に必要なのか?
セフレ:安置とは、ご臨終(息を引き取って)から納棺するまでの間にご遺体を置いておくことを安置と言うんだよ。
テブレ:でも、安置場所に決まりは無いんだろ?
セフレ:安置場所に関する規定みたいなものは無いけど、一般的に自宅、斎場や葬儀社の安置室、民間業者の安置室の3種類に分かれているみたいだよ。
チフレ:ほとんどの場合が自宅での安置だと思うのだけど、その辺りはどうなの?
セフレ:そうだね。ほとんどが自宅安置にしてるみたいだけど、自宅などでご遺体を安置できるお部屋があるのか、冷房が整っているか、ご遺体の搬入に当たり入口、廊下、階段などが狭くないか、マンションなどの場合はエレベータが設置されているか、また十分な広さのエレベータなのか、そもそもエレベータを使用して良いのかなど事前確認が必要だね。また、賃貸のマンションやアパートの場合はお部屋にご遺体を安置して良いかどうか管理会社に確認する必要もあるよ。
チフレ:じゃ、そういった事情で自宅での安置が難しい場合は、斎場や葬儀社の安置室か、民間業者の安置室になるんだね。
サブレ:自宅での安置の場合は、経費が掛かるの?
セフレ:これも一般的な例として、枕飾り(お供え物など)やドライアイスの費用が必要になるよ。
サブレ:それぞれ、おいくら?
セフレ:葬儀社にもよるけど、枕飾りは10,000~30,000円程度、ドライアイスは季節にもよるけど1日当たり10,000~20,000円程度かな。
チフレ:ちなみに、斎場や葬儀社の安置室か、民間業者の安置室の場合の費用は?
セフレ:民間の斎場や葬儀社の安置室の使用料は一日当たり20,000円程度、公営の場合は自治体にもよるけど一日目の施設使用料は無料、二日目以降が2,000円程度とかなり割安な場合もあるみたいだよ。ただし、ドライアイスの費用が別途必要だったり、自分で用意しなければならないみたいだよ。
カブレ:ドライアイスなどを自分で準備するのは結構、手間だな。
セフレ:葬儀社によってはご遺体搬送から安置、ドライアイス、枕飾などの準備から、更には通夜、葬儀まで全部含めての定額プランが準備されている場合もあるよ。
サブレ:そういったことも前もって調べておくといいかもね。
チフレ:民間業者の安置室の使用料は?
セフレ:民間業者の場合はピンキリで、一日当たり10,000~30,000円と幅があるようだよ。民間業者の安置室を利用する際は、どこまでのサービスが含まれているのか事前に確認する必要があるね。
フレア:なるほど、安置の必要性と経費は分かったので、本題のご遺体運搬に入ろう。ご遺体運搬は誰でもできる訳では無いとはどういうこと?
テブレ:それ、免許とか資格とかが必要なのか?
セフレ:法律で決まっているんだよ。まず、ご遺体をタクシーで運搬することはできません。ただし自家用車で運ぶことはできます。
フレア:えー、何でタクシーで運ぶことができないの?
セフレ:大前提として、ご遺体は法律(貨物自動車運送事業法)によると人ではなくモノ(貨物)と規定されているためなんだよ。
カブレ:と言うことは、許可の種類が違うと言うことだな。
セフレ:カブレ、その通りだよ。タクシーの場合は、国土交通大臣から旅客自動車運送事業の許可を得ているため旅客(人)を運ぶための事業許可であって、モノ(ご遺体を含む。)を運ぶ場合は国土交通大臣から一般貨物自動車運送事業の許可を受けた事業者でなければならないと言うことだよ。
テブレ:なるほどな。いわゆる緑ナンバーの車でないといけないんだな。
セフレ:更に、ご遺体を運ぶ霊柩車(又は寝台車)は特殊用途自動車(棺を出し入れしたり固定したりできるようにレールやローラー、固定具などがある)に当たるため一般貨物自動車運送事業(霊柩限定)の許可を得る必要があるよ。
テブレ:特殊車両ということは8ナンバーになるんだな。
セフレ:以上のことから、一般的には葬儀社を通じてご遺体運搬の専門業者に依頼した方が、安全・安心ということになるよ。
フレア:自分の車で運んでもいいんでしょ。
セフレ:問題にならないよ。もちろん法律違反にもならないし、ご遺体の運搬に当たって警察などへの許可や届け出も必要ないよ。ただし、寝た状態での運搬、季節によっては冷房やドライアイスの処置をしての運搬になるので、そういった設備が整った車(霊柩車又は寝台車)を持っている専門業者に依頼するほうが安全・安心だよね。
チフレ:運んでもらうのに運賃はいくらぐらいかかるの?
セフレ:一般的には10km当たり20,000円程度が相場なのかな。
フレア:ご遺体を運ぶのにも一時的に置いておくのにもお金がかかるんだね。
カブレ:でも、専用の車や部屋をそれぞれの家庭で前もって準備していたら、もっと値段がかかるぞ。
セフレ:霊柩車などは、それぞれの家庭で毎日使うようなモノではないから、専門業者にお願いした方が断然割り安なんだよね。
チフレ:でも、どうしても一時的に必要となる経費だけを考えて積み上げていくと、結構な出費になるなぁと思うよ。
サブレ:終活の一環として、お葬式にかかる費用をあらかじめ少しずつ積み立てておいた方がいいのかもね。
フレア:ここまでで、逝去第1日目の葬儀社手配、搬送、安置までが終わったのかな。
セフレ:亡くなった初日にやることとしては、葬儀社との打合せや手配が残ってるよ。
フレア:じゃ、次回は葬儀社との打合せについての話です。
(BTS158につづく)
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